ヒップホップ音楽 - Каста『Радиосигналы』
文=榊原けい
こんにちは。
少し前「そういえばロシアのラップを聴いたことがないな」と思い立ち、検索ボックスに「ロシア ヒップホップ」や「russian hiphop」などと打ち込んで色々な曲を聴いてみました。
とりあえず、聴いたものの中でいいなと思ったものをごく簡単に、何回かに分けて紹介していこうと思います。
今回ご紹介するのは数日前に筆者のTwitterでも紹介したКаста(英字表記ではKasta)の『Радиосигналы』です。
英語のwikipediaによると、Кастаはロストフ・ナ・ドヌを拠点に活動するロシアのラップ・グループ。国内の賞の受賞が何度もあり、ニューヨークのヒップホップ――とりわけWu-Tang Clanなど――に影響を受けたとあります。
(かつてはオスマン帝国との交易の拠点でもあった川沿いの街ロストフ・ナ・ドヌは、ロシアの中でもかなり大きな都市であり、工業地帯であると同時に文化的に豊かな町だそうです。)
タイトルの「Радиосигналы」とはエキサイト翻訳によれば「無線信号」を意味するらしく、英訳された歌詞(リリック)をざっと読む限り、悲恋を描いたもののようです。
映画のワンシーンのような陰鬱な雰囲気と緊張感を持つトラックと絞り出すような発声のラップや女性ボーカルの歌声が、独特の哀愁を醸し出しているように感じます。
自分の使えない言語の歌唱やラップを聴くと、雰囲気やムードといった言語以前の表現が浮き彫りになるような感じがし、特有の楽しみがあります。
ごく簡単な紹介をさせていただきましたが、最後に詳しい情報のあるサイトへのリンクと、Кастаのほかの曲を貼って今回はおわりとしたいと思います。
英語版wikipedia(日本語ではkastaに関するページがありません)
http://www.rosianotomo.com/music/cd1.htm#kasta
日本語でkastaの略歴やアルバムへのレビューを書いているサイト