解説動画 - ガガンボ『魔理沙と学ぶ東方毒キノコ講座』
文=竹宮猿麿
筆者は最近、人間社会になかば見切りをつけ、自然の世界に注目しています。醸造を家業とする一族に生まれ、小学生の頃に粘菌と南方熊楠を知り、高校生時代に石川雅之の漫画『もやしもん』を繰り返し読んでいた人間としては、毒キノコは、食べれば死ぬこともあるというのに、故郷の幼馴染や実の父母よりもどこか親しみを感じてなりません。
Wikipediaによると、毒キノコは「日本では既知の約2500種と2、3倍程度の未知種」が存在しており、有名なものでも約200種があるそうです。さらに当動画のシリーズによれば、それぞれの毒キノコが人間にもたらす症状として本に記述されているものの大体が、実際に食べた人間への観察に基づいているそうで、食べられるキノコの発見に費やされてきた人命の数をうっすら感じます。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%8E%E3%82%B3#%E6%AF%92%E3%82%AD%E3%83%8E%E3%82%B3
しかし、そもそもキノコは「全体の9割以上が何かしらの毒を持っている」ため、毒キノコではないキノコのほうが希少なようです。人間と同じですね。シイタケでさえ毒があり、生の状態で食べると中毒の恐れがあるそうなので、なおさら人類のキノコ食への謎の果敢さが際立ちます。
毒キノコとは (ドクキノコとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
ちなみに、筆者のお気に入りはヤグラダケです。他のキノコの上に生えるキノコであり、Wikipediaによると学名として並べられた二つのギリシャ語にはそれぞれ「夜」「星を載せた」という意味があるそうです。
なお、記事を書いている最中に検索して分かったのですが、ヤグラダケはやけに色々なところで取り上げられています。毒キノコ界でも結構有名なほうなのかもしれません。
★Nyctalis lycoperdoides (ヤグラタケ)
ほぼ日刊イトイ新聞 - きのこの話。〜食べられるか食べられないか、それが問題だ〜
最後に、ガガンボさんの他の動画です。手作り感の強い、愛と温かみのある動画をたくさん投稿されています。人間も捨てたものではありませんね。かつてはブロマガを書かれており、現在は「明日もキノコ日和」というブログで書かれているようです。ツイッターもありました。